顔ダニ(ニキビダニ)とニキビ

顔ダニ(ニキビダニ)(Demodex Folliculorum)の呼び名
顔ダニとは、毛包虫とか、毛嚢虫と呼ばれる人の皮膚に発生している皮膚常在生物 「デモデクス」のことで、顔における寄生密度が高いため「顔ダニ」と呼ばれたり、ニキビの内部から多数検出されるため「ニキビダニ」とも呼ばれています。

顔ダニはほとんどの人の毛根や皮脂腺の中に棲みついていますが、特に皮脂の分泌の盛んなTゾーン(額、鼻、口)や毛の生えている部分で過剰繁殖しやすいことがわかっています。顔ダニは皮脂腺部分の脂肪組織を栄養として生きているため、皮脂腺部分の炎症やニキビを悪化させたり、肌のキメが粗くなる原因の一つとなったり、毛根周囲の炎症や抜け毛の原因となることがあるといわれています。

また、顔ダニの過剰繁殖を抑えるためには皮膚を清潔に保つことが重要といわれています。

ニキビと顔ダニ(ニキビダニ)の関係とは?
顔ダニは健康な皮膚にもいますが、ニキビの内部から多数検出されることがあり、健康な肌の人に比べてニキビが多い人の肌における顔ダニの数値が高いことがわかっています。

また、顔ダニは、副腎皮質ホルモン剤等を顔面に外用したり、免疫不全を生じる疾患にかかっている場合は、顔ダニの過剰増殖が起こり、皮疹やでこぼこ、酒さ(しゅさ)などの肌トラブルが起こりやすくなることが分かっています。

顔ダニはもともと皮脂腺に多く集まり、特にTゾーンなど顔面の皮脂の分泌が激しいところに集まりますので、化膿したニキビにも過剰増殖しやすくなります。さらに痒さで顔面をいじったり掻いたりすると細菌が散らばってしまい、肌トラブルが広がり悪化してしまうことも少なくありません。

過剰繁殖した顔ダニは肌の表面を荒らしたり、でこぼこにしたり赤くし、抜け毛や肌の老化、毛穴の広がりやニキビ、 シミ、肌の老化、皮膚炎、湿疹、乾癬、酒さ(しゅさ)などを招いたりするといわれていますので、お肌のためには顔ダニの過剰繁殖を抑えることが重要と考えられています。