酒さ(しゅさ)について

酒さ(しゅさ)って何?
酒さ(しゅさ)は顔面、特に鼻を中心とした頬や額の血管が拡張して赤くなる症状のことをいいます。俗に「赤鼻」や「赤ら顔」といわれることもあります。毛細血管拡張が特徴で、初期症状は赤みだけが目立ったり、少し太めの血管が赤い糸くずのように見えたりします。症状が進むとニキビの様なポツポツがでて、化膿したり、膿疱(のうほう)のような状態にもなります。口の周りやほおに拡大していく場合もあります。 食生活の改善やレーザーや抗生物質での治療が一般的ですが、原因不明で治りにくいといわれています。

酒さ(しゅさ)の原因は寄生虫?
この酒さ(しゅさ)の原因に関する説はたくさんありますが、医師達は、肌のトラブルは顔ダニ(寄生虫)が原因であるという説を受け入れ始めています。その寄生虫のひとつが「デモデックス」というニキビダニです。酒さ(しゅさ)の方はデモデックスの数が多く、またその活動も活発であったことが研究で明らかになっています。例えば、Dr.マーク・ダール(ミネソタ大学メディカルスクール 皮膚科主任)は、綿密な研究の末、全ての酒さ(しゅさ)患者の病因は寄生虫感染であると結論づけました。 また、Dr.フランク C.パウウェルは、アメリカ皮膚科学会のジャーナル誌で、酒さ(しゅさ)患者42人は、症状がない人に比べ、平均4倍もの寄生虫が顔に繁殖していたと報告しています。 酒さ(しゅさ)患者には通常、テトラサイクリンなどの抗生物質が皮膚科医より処方されますが、その効果はまちまちです。寄生虫は抗生物質で退治されないため、その結果はほとんどもしくは全く見られないケースが多いといわれています。

新治療法?シーバックソーン(サジー)と酒さ(しゅさ)の関係
ジャーナル・オブ・アメリカン・アカデミー・オブ・ダーマトロジー(皮膚科医向けの情報誌)に掲載された新しい研究によると、酒さ(しゅさ)患者の多くが臨床兆候の原因となっている顔ダニを併発しているそうです。新しい治療法としてシーバックソーン(サジー:学名ヒッポファエ・ラムノイド)オイルがあるとして紹介されています。「シーバックソーンオイルは顔ダニの皮膚下感染を抑えることに集中して働きます。そのため、酒さの様々な症状の原因となるメカニズムを根本から退治するのです。」と発表しています。
*「ニキビと酒さ:その真実より」ニール・バーシア医師とジェームスQデルロッソ